神話のふるさと宮崎
神話と山

高千穂峰をめぐる旅

南の天孫降臨の地・高千穂峰を取り囲む厳しき修験道の神社に祈願する
雲海がかかり山頂が島のように見える高千穂峰は、霧島の名の由来となったともいわれています。南の天孫降臨の地とされ、都城盆地で暮らす人々の生活とともにある山です。このルートでは高千穂峰の山麓に位置する5つの神社をめぐります。噴火を繰り返す霧島連峰の厳しい自然の中で、信仰されてきた神社です。
ストーリー
高千穂峰を含む霊峰・霧島山は古来より崇められてきました。10世紀後半、修験道信仰を確立した性空上人が、霧島における修験道の拠点として六社権現を整備したとされます。六社とは「霧島神宮(鹿児島県霧島市)」「東霧島神社」「霧島東神社」「狭野神社」「霧島岑神社(もう一つの夷守神社と合祀)」です。霧島の噴火により、遷座や建て替えを繰り返しながら信仰され、守られてきた神社は、厳しい大自然への畏敬の念が込められています。
宮崎市からスタート地点まで
■車で
宮崎自動車道宮崎ICから高原IC
まで約40分、県道29号、414号を通
り約10分。
霞神社 車で約20分 東(つま)霧島神社 車で約30分 霧島東神社 車で約10分 狭野(さの)神社 車で約40分 霧島岑(みね)神社
六社権現の使い神・白へび様に出逢えるかも
霞神社
下から見上げると、朱塗りの社殿が山の緑によく映えます。一歩ずつ階段を上った先に現れる「霞神社」本殿の奥へ進むと、霧島連山を望む素晴らしい眺望が開けています。1843(天保14年)発刊の『三国名勝図会』には、岩の割れ目から姿を現す白へび様が描かれており、霧島六社権現の使神とされていたそうです。六社権現の巡拝者は、まず「霞神社」に参拝しました。
住所 西諸県郡高原町後川内1553-1  TEL 0984-42-0033
フォト&ワンポイント
神蛇祠の裏手の岩窟に棲息する白へび様はめったに姿を現しませんが、出逢えると幸運に恵まれるといわれています。体長約30cm、お箸ほどの太さで、岩のすき間で見られることがあるそうです。
標高320mの高台にあり、約300段の階段を上っていきます。お正月は、ずらりと参拝者の列が続きます。一段一段、一歩一歩、願いを込めて。
180のさまざまな格言がしたためられた開運お守りには、白磁で作られた白へび様が入っています。財布などに入れて守っていただきます。
振り向かずの階段で願い込める
(つま)霧島神社
社殿へ続く自然石で造られた急な階段の険しさに、修験道の厳しさをかいまみます。鬼が一夜でつくりあげたといわれる鬼岩階段は、振り向かずの坂と呼ばれ、願い事を唱えながら上りきれば、願いが叶うとされています。祀られる主祭神は国生みの神であるイザナキノミコトです。悲しみの涙を流したイザナキが誰もが災難に遭わぬように願い、切ったと伝わる神石にもパワーを感じます。
住所 都城市高崎町東霧島1560  TEL 0986-62-1713
フォト&ワンポイント
厄除け祈願の参拝者も多い神社です。東霧島の“つま”とは霧島の東の端を意味しています。拝殿脇の龍神太鼓は、3回打ち鳴らすとご利益があると伝わります。
見事に切れている不思議な「神石」。国生みの神であるイザナキノミコトが、妻イザナミノミコトを亡くし、悲しみの涙で凝り固まったのがこの石です。十握(とつか)の剣で立ち切ったといわれます。
鬼岩階段を上り切って門をくぐり、振り返った案内の先を見上げると、折れた枝が龍の形をしています。樹齢400年の杉に姿を宿した龍神様に願いを掛けましょう。
「天の逆鉾」を社宝として祀る
霧島東神社
神社より見下ろす御池は、湖面が美しく澄み、さらに階段を上ったところに社殿があります。国生みの神イザナキノミコトとイザナミノミコトを主祭神とし、高千穂峰山頂の「天の逆鉾」を社宝としています。天の逆鉾はイザナキ、イザナミが鉾をかき混ぜてつくった国土に突き立てたとも、天孫降臨の際、ニニギノミコトがアマテラスオオミカミから授かったものともいわれています。12月には祓川(はらいがわ)神楽が奉納されます。
住所 西諸県郡高原町蒲牟田6437  TEL 0984-42-3838
フォト&ワンポイント
初代天皇とされる神武天皇が幼少時に水浴びをしたといわれる御池。「霧島東神社」から見下ろす御池は、約4600年前の霧島山の噴火によりつくられた火口湖。霧島東神社は噴火により数度の復興造営を重ねています
神門前には、ご神木である一対の夫婦杉が寄り添うように立っています。
高千穂峰(1574m)の山頂にある「天の逆鉾」は社宝として祀られています。少なくとも江戸時代にはその存在を知られており、戦前までは雨乞いの神ともされていました。
幼名サノノミコトから名づけられた
狭野(さの)神社
神武天皇の幼名は、狭野尊(サノノミコト)といいました。「狭野神社」は、主祭神であるミコトの名に由来しています。朱塗りの門をくぐると、杉並木の長い参道が続いています。今から約400年前に植えられ、狭野の杉並木として1924(大正13)年に国の天然記念物に指定されました。かつては宮崎神宮の別宮であり、神宮の拝殿・本殿、宝物を展示していた旧徴古館は、狭野杉を使って建てられています。
住所 西諸県郡高原町蒲牟田117  TEL 0984-42-1007
フォト&ワンポイント
拝殿前にも、巨木の狭野杉が天へと枝を伸ばしています。1599(慶長4)年に、薩摩藩主・島津義弘公が植樹させたと伝えられています。
外拝殿から参拝します。拝殿の柱には、美しい龍の彫刻が施されています。
高原町には狭野神楽(狭野神社)と祓川神楽(霧島東神社)が伝承され、高原の神舞(かんめ)は国指定重要無形民俗文化財となっています。狭野神楽は12月第1土曜に奉納されます。
遷座を重ね今も信仰を集める
霧島岑(みね)神社
県道104号沿い、夷守岳に向かう途中にある「霧島岑神社」は、度々、霧島の噴火に見舞われ、遷座を繰り返し、現在の地に祀られています。日向三代と呼ばれるニニギノミコト、ホオリノミコト(山幸彦)、ウガヤフキアエズノミコトとその妻が主祭神です。苔むした参道を歩くと眼前が明るく開け、拝殿が建てられています。
住所 小林市細野夷守
フォト&ワンポイント
両脇の仁王像が守る参道を歩きます。ひっそりと苔むした参道を進んでいくと、心が安らぐようです。
厳しい霧島の自然を前に、遷座を繰り返し、現在の地にあります。日向三代の神々を祀る神社です。
参道入り口の仁王像。神仏習合の名残が見られます。
おすすめ立ち寄りスポット
食
都城市ご当地グルメ
「焼き肉三昧舟盛り御膳」
都城市は、牛肉・豚肉・鶏肉すべて産出額日本一の「肉の都」。ボリューム満点、地元産野菜も一緒に焼いて、3種類のたれで味わう。現在、市内5店舗で提供中。
遊
御池野鳥の森公園
キャンプ村
美しい御池湖畔のキャンプ場。釣りや森林浴、約130種の鳥類が生息する“野鳥の森”でバードウォッチングも楽しめる。コテージやバンガローがあり、キャンプファイヤーもできる。
住所 西諸県郡高原町蒲牟田御池
TEL 0984-42-4038
時間 通年
知
たちばな天文台
「星が日本一きれいに見える町」高崎町の天文台では、口径50cmの大型望遠鏡で昼夜を問わず、楽しい解説を聞きながら天体観測ができる。観測イベントも随時開催。
住所 都城市高崎町大牟田1461-22
TEL 0986-62-4936
時間 10:00〜15:00、19:00〜22:00(夜間は金・土曜、祝前日、長期休暇中は開館)
休日 木曜日
料金 中学生以上310円、小学生100円
遊
出の山公園
霧島連峰から湧き出す湧水は、全国名水百選にも選ばれた。湧水を利用し、県水産試験場や鯉・マス・チョウザメの料理店が並ぶ。5月下旬から6月はホタルが乱舞する。
住所 小林市南西方出の山
TEL 0984-22-8684(小林市観光協会)
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